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 ホーム > せかたび日記 > ●モンゴルへ29時間列車旅
2005年06月01日
●モンゴルへ29時間列車旅

一日24時間よりも長い時間を列車で過ごす。29時間は、かなり長い時間だ。日本の長距離列車である、大阪ー札幌を結ぶトワイライトエキスプレスや、東京ー西鹿児島を結ぶ寝台特急さくらでも、そんな長い時間は走らない。国土の広さや列車の速さの違いを考えれば当たり前なのだが、29時間を列車内で過ごすという体験は、貴重である。列車内はどんな様子なのだろうか?部屋の大きさは?ベッドはくつろげる広さか?そして同室はどこの国の人と一緒なのか?期待と不安は尽きなかった。

中国・北京とモンゴル・ウランバートルを結ぶ国際列車「K23」。モンゴルを目指す人の多くが利用する。もちろんバスや飛行機での入国する方法もあったが、カラダへの負担を減らしたいことと、費用の面を考慮して、列車を選んだ。北京駅の朝7時になれば、この列車を利用する多くの人が集まってきた。バックパックを背負った欧米人の姿がよく目につく。またモンゴルから出稼ぎにきたような多くの荷物を抱えて帰ろうとするモンゴル人も大勢いた。生活品としてはあまりにも多い荷物の量だ。それらの荷物をモンゴルで売るのだろうか?そんなことを想像していた。

待っている間、イスラエルから来ているという23歳の男性と一緒だった。18歳からの軍隊が終わり、これが初の海外旅行らしい。ふたりでホームの端まで歩き、写真を撮った。列車好きはどこの国にいるようだ。北京ではあまり見かけなかった旅行者も、国際列車となると一気に増えた。カメラを持った多くの人が思い思いの場所でカメラを構えている。アメリカの大陸横断鉄道「アムトラック」や、オーストラリアの「ザ・ガン号」、「インデェイアンパシフィック号」。さらにはフランス「TGV」の出発時にも見かける光景だが、ひとつ違うことがあった。それは、車掌さんの表情だ。レンズを向けても決して笑わない。照れ屋なのか、無関心なのか、それは自分だけではなく、まわりにいる欧米人に対してもそうだった。それもまたこの国のひとつの姿のようだ。

7時40分。定刻通りの出発。4人部屋の同室は、フランス人カップルだった。フィリピンからハネムーンを続けているふたりの旅も次のモンゴルで終わりらしい。国の話、文化の違い、そんな世界観トークに始まり、ワイン試飲会、長時間にわたるトランプ大会。この29時間の旅も、彼らのおかげで短く感じることができた。

フランス人の彼らは、冷蔵庫と共に旅しているかのように、食糧をふんだんに用意してきていた。ボクらは彼らのように持ってきていなかったので、食堂車にお世話になることにした。ところが、この29時間の列車旅で一番驚いたのが、食堂車での光景だった。

日本では考えられないほどの別世界。列車がのんびりの旅なら、食堂車の時間の流れはもっとのんびりだった。わずか40席の座席は満席。ビールを飲んだり、食事をしたり、顔を赤らめながら話に華が咲いていた。ウェイトレスふたりものんびりモードで、手を挙げて呼んでいる乗客ばかりだった。ボクらが行った時間はちょうど混む時間。すでに4名がウェイティング。テーブルが空くのを「まだか、まだか」と待っている。日本なら、待つ人のことを考えてもっと客回転率が上がったりするのだろうか・・・などと、つい考えてしまうのだが、ここは優雅なのんびり空間だった。それでも待つ側の様子は日本と同じ。ボクらの前後は、オーストラリアの年配の方だったが、「あそこはまだメニューを見ているから、まだ時間がかかる」「あそこは、またビールを注文した!」など、イライラした様子で、実況解説していた。お腹が空いているのだが、異国の場で、異国の人がどんなことを考えているのかと想像しはじめると待つ時間も苦にならない。

30分ほど待ち、ようやく座席に案内された。オーストラリアの老婦人、そう実況解説をしていたふたりと同席だ。前の人が食べ散らかした食器が散乱している。彼女たちは、肩をすくめるようなジェスチャーで、(なんて汚いの?)そんな呆れた表情をしていた。ウェイトレスは呼ばなければやって来ない。いや呼んでもなかなか来ない。まるで、待つのが当然のようなのんびり空間であった。しばらくしてやっと食器が片付けられた。さらに数分後、メニューが届いた。さらに数分後、オーダーを取りに来た。そこから何分待ったことだろう・・・ やっと食卓に料理が到着した。食べることがとっても楽しみなボクにとって、空腹はつらく苦しい時間であった。しかし、オーストラリア人との会話に楽しんでいると、そんな想いも通りすぎて笑ってしまっていた。

食べては眠り、起きては会話し、窓から風を感じ、本を読み、限られた空間でできることを満喫し、列車はモンゴル国境へ。車内にて出入国審査を経て、入国。さらに列車に揺られていると、窓から見える景色は草原ばかり。北京では見られなかった青空がいっぱいに広がっていた。モンゴルにやってきた。そんな実感があった。終点ウランバートルが近づく。街の人々が手を振っている。ボクらを歓迎してくれているようだった。



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■コメント

恭さん文上手いわ!ついつい読んでしまうよ。
帽子一緒に写真とってもらって夫婦ともども喜んでいます。続き楽しみにしてます。

投稿者 藤岡旦那 : 2005年06月04日 14:05

乗り遅れたんじゃないかと心配していました。(^^ゞ
続きが早く読みたいです!

投稿者 江戸町 : 2005年06月04日 20:26

ウランバートルに無事到着したようですね!列車の長旅ご苦労様。大陸の時間は悠々と、ゆたり過ぎます。日本人はせっかちすぎです。だからJR尼崎線の列車事故が起こったのだと思います。腹が減ったら、人間は短気になります。ケセラセラなるようになるさ!!

投稿者 kiyoshi : 2005年06月04日 23:53

ウランバートル無事到着しましたか?
よかった。よかった。ますますHPも面白くなってきて目が離せません。恭さんの日記を読むと、
人生楽しまなくちゃ!!と思ってきますね。
最近の私は、何かと、仕事が入って、恭さん、たかさんみたいな生活ではないけど、楽しく自由に働いてます。
昨日は、ショーモデルの舞台裏でインカム付けて、舞台の進行をしてました。今日は、インド料理を営んでるインドと日本のハーフの男の子の店を少し手伝ってきました。自分にとって何が一番好きなことなのか、恭さん、たかさんに負けないように、胸を張って言えるもの見つけようと思ってます。たかさんは世界に行く前に私に胸を張って『旅のスペシャリストになりたい』って言ってたでしょ?くそっ!やられた!と思っちゃいました。せかたび見るたびに、がんばらなきゃ!!と思っちゃいます。これからも、一緒に世界を旅してる気分にさせるHP楽しみにしています!!

投稿者 伊東ちゃん : 2005年06月05日 23:57

遅くなりました(-_-;)
ほんといろいろ忙しくて
つい、出遅れました。
が、中国マックも載せてもらえてうれしい限りです。
「お腹が空いているのだが、異国の場で、異国の人がどんなことを考えているのかと想像しはじめると待つ時間も苦にならない。」ってとっても分かります。
私、旅行中は意外と気長というか待つことが苦にならなかったりします。
いろいろ異国の人間観察しちゃったりして。
これからもがんばってください。

投稿者 アサコング@ : 2005年06月07日 19:39



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