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2005年10月07日 |
●こんな夫婦と過ごした日
イギリス人夫婦。
ジョークばっかり言って笑顔の耐えないスチュワート(71歳)。そんなスチュワートを子どものように見守る寡黙な妻ウェンディ(62歳)。
彼らに出会ったのは、イギリス、ポロー[Poole]近くでした。 → 『●フランスを選んだ英夫婦』
教えてもらっていた住所にせかたび号が近づくと、通りで椅子に座って待っているスチュワートの姿が見えました。(おぉ!来たか、来たか!)そんな表情をしています。クルマを停め、家に入るとウェンディがいて、外国人特有の大きなハグとキス。この習慣にはやく慣れたいと思いつつ、まだ不慣れな自分がいます。でも、こうして迎えてくれることは本当にありがたいことです!
当初は「1泊」の予定だったんですが、「明日の夜も泊まれるか?隣のポルトガル人夫婦を紹介するよ」、そう言ってもらって、2泊させてもらうことに!その後、睡眠時間以外のすべての時間をスチュワートとウェンヂィと過ごす、実に密度の濃い2日間でした。
一番驚いたのは、このふたりのバイタリティです。
71歳と62歳には見えません。やってることが若い!
「いま庭を造っているんだ。ここに池を造って、橋をかけてね」。楽しそうな表情で教えてくれるんです。そして基礎だけの家を購入したようで、床から壁紙、天井。浴槽、配管までスチュワートがやったんですって!もうビックリ!細かい部分を見ると雑だったりするんですが、聞かなかったら分からない!
「今年の冬は庭造り。来年の夏は壁を貼り、来年の冬は3階の内装・・・。まだまだ、死ねないんだよ」と大きな声で笑うスチュワート。
そんな計画を立てているようで、広いガレージには、ブッロク、木材をはじめ、ドリルからタイルカッターまで大工道具一式が揃っていました。こりゃ本気だぞぉ〜
ウェンディは、フランス語を習っています。日常会話をしていても、「フランス語ではこう言うのよ」と教えてくれたり、フランス語を話すポルトガル人との会話では通訳までしてくれました。
「フランス語、いつ習っていたの?」って聞いたら、「今でも習っているのよ」だって。現在進行形ですね。「イギリス人は、英語しか話さない人が多いと思うの。でもほかの言葉も大事だわ」。そう言うウェンディの表情は、これからフランスで暮らしていく決意を強く感じました。
一番うれしかったことは、ふたりがとことん説明してくれたこと。コミュニケーションを取っているといっても、ヒアリング力が乏しいボクら。知らない単語は山のように出てくるんです。イギリス政府のイラク派遣から、第2次世界大戦の歴史の話になると、結婚について、離婚について。それはもうちんぷんかんぷんなんです。
「すみません、、、解らなくて・・・」。何度聞き返したことでしょう。その度に、別の言い方をしてくれ、ボクらが理解できるまで説明してくれるんです。説明するのも大変なので、(まぁいいよ、気にしないで・・・)と話を打ち切ることもできたと思うんですが、決してそんなことはなかったです。
外国人だから・・・ 旅人だから・・・ そんなことではなく、ひとりの人間として接してくれているような気がしました。
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スチュワートもウェンディも、日本人に会ったことないんですって。
それもそのはず、「日本の印象って何?」って聞いたら、最初に出てきたのが、「太極拳」だったんですよ。「太極拳は、中国だったかな・・・アジアのことはよく解らないなぁ」って言ってました・笑。ちなみに、そのあとに出てきたのが、「酒」。そして「盆栽」でした。
でも彼らは言ってくれたんです。
「君たちに出会えて、日本の印象がよくなったよ」
「若い君たちが、世界を周ることは、日本を紹介する大使館職員のようなもんだなぁ」って。
この「大使館職員」の意味が分かるのに苦労したんですが、理解できたときは褒めてもらえているようでうれしかったです!
ボクらの第一印象について尋ねてみました。
すると、「君たちのビッグスマイルが印象的だったよ。とても大事なことだ。それから君たちのことが好きになって、助けたいと思ったんだよ」。
日本人に会ったこともないふたりが、日本人を泊める。ある意味、とても勇気がいることだと思うんですね。でも、71歳、62歳になってイギリスを離れてフランスでの生活を選んだふたりにとっては、簡単なことだったのかもしれません。「ノープロブレム!」と笑顔で言うふたりからそう感じます。
●
別れの朝がやってきました。
いろんな方に出会ってきていますが、別れのときはやっぱり悲しいです。
ともに食事をし、文化の違いを話し、お互いのことを理解し、深く関われば関わるほど、別れが悲しくなります。モンゴルをはじめ、ドイツ、オランダ、そしてイギリスでも、別れが悲しくて仕方がありませんでした。「今回は笑顔でお別れしたいね」とたかさんとも話していたんです。
「これからどこへ行くんだ?」
いつも笑顔のスチュワートが、真面目な顔で聞いてきます。ボクは、「フランスを南へ行って、スペイン、ポルトガル・・・」 じわじわとこみ上げてくるものをおさえるのに必死でした。
車に荷物を積み、本当に別れの瞬間となって、ずっと寡黙だったウェンディが、声を上げて、涙を流しはじめたんですね。それを見てスチュワートも涙し・・・ ボクらも・・・ 悲しい涙は止まりませんでした、、、
「Come back here...Someday!」
そう言うふたりに手を振り、せかたび号を南へ走らせたのでした。
「オレは適応力があるほうだと思うんだ」。そんなスチュワートの言葉を思い出しました。
いくつになっても、何ごとも受け入れられる度量と、対応できる器用さ。そんなものをボクも持っていたいです。
(おわり)
きょうさん♂
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■コメント
色々忙しくて、なかなかHP見れなかったけど、
開けたら、たかさん!!イングリッシュガーデンじゃないの!!
うらうらうらやましいいいい〜
投稿者 いとうちゃん : 2005年10月19日 00:41
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