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2005年07月28日
●スウェーデン軍艦VASA号
「1628年。スウェーデンで一番お金をかけて作った軍艦ヴァーサー号が、なんと進水してわずか1300メートルすぎて海に沈んでしまった。大失態だった。なぜ沈んだのかその謎は隠されたまま分からない。それから333年後、海中から出されたヴァーサー号が、ストックホルムに7階建ての博物館として展示されている」。
そんな話を、社会を教えている先生から聞いた。偶然、ストックホルムでお会いしたのだ。初対面だったが、丁寧に分かりやすく話してくださる先生の話に聞きほれて、ボクらはヴァーサー号を見に行くことにした。
ただ素晴らしいと言われても、豪華と言われても、興味を示す方ではないので、ボクらはなかなか博物館や美術館に足を運ばない。しかし、その背景を感じることができれば、すぐに興味を持つんだなぁ〜と思った。
入館してから退館するまで、感動しっぱなしであった。
300年以上も海に沈められたたままだった船が、多くの処理を施されて展示されている。その様子も25分の映画で紹介してくれるのだが、当時のスウェーデンが、このヴァーサー号の救出?作業に多くの人や時間といった資源を使ったことがよく分かる。
泥まみれになった船の部品や、荷物、亡くなった50名の方の遺骨の一部などを洗浄し、リストアップし、とても丁寧に保管している。また、一番お金をかけて作っただけのことあって、船の細部など、凝った造りの人形が取り付けられているのだ。理解を深めれば、きっと意味あることに違いない。
ヴァーサー号を長く保存していくために、弱い光を照らして展示されている。「黒ずんだ部分は当時のもの。明るい部分は復元したもの」など説明書きもある。よくこの状態にしてくれたものだ。
社会の先生から聞くまでヴァーサー号のことは知らなかったのだが、船好きに限らず、多くの人がこの博物館にやってきていることからも、この世界最古と言われる船の魅力を感じる。ぜひ3時間は時間をとって観て欲しいと思う。
きょうさん♂
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2005年07月28日
●スウェーデン王宮パレード
日本にはない王宮、そしてパレード。衛兵交代のパレードがなぜあるのか不思議だが、1時間近いパレードは、ヨーロッパの国では、大概ある。きっと、「ようこそ、この国にいらっしゃいました!」という歓迎も意味も含めて、観光客用にこのようなパレードをしているんだろうと解釈した。
ストックホルムのパレードも12時15分から13時まで行われた。早めに行って待っておかないと、いい場所から見られない。
時間通りにパレードの開催。馬に乗った楽器隊、馬に乗った衛兵たちが続々と出場してくる。意外にも女性がたくさんいたのがびっくした。音楽にあわせて行進や刀を振り回し、上手に馬を操り、美しく並んでいる。石畳に衛兵達の靴音が響いて、何ともいえない雰囲気。
そんな中、観光客が前や横に出ないように、衛兵の数人が管理している。
「ここから出ないように!もっと下がって!!馬が通るから、そこあけて下さい〜」みたいな感じで。それでも観光客は、写真を撮るため、どんどん前に出てくる。
厳しく言わない衛兵さんの方の観光客は、調子に乗ってどんどん前に出てきて遊ばれている様子。逆に、厳しい衛兵さんの観光客の方は、きっちり並んでいる。そんな様子の方が、なぜか私にはおもしろかった。
パレードが終了した後の広場は、馬の糞が散らばっていた。誰が掃除するんだろう・・・と思った。
と、あまりパレードの方の印象が薄い、、、ごめんなさい・・・。それでも、スウェーデンの様子を感じられたので、満足だ!
たかさん♀
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2005年07月27日
●ストックホルムの絵はがき
ストックホルムのインフォメーションセンターで、ふと一枚の絵はがきが目についた。
ヨーロッパらしい格調ある建物が夕陽に照らされて、オレンジ色に染まっている写真だった。きれいだなぁ・・・ 数多く並べられている絵はがきの中で、ひときわ目立つ写真だった。(ぜひ、この光景を見てみたい!)そう思っていた。
●
「ストックホルムの美しい街並みが見られる」と聞いて、足を運んだ場所が偶然にもその場所であった。(あの場所だ!)しかも時間は夜9時前になり、日没が迫っていた。
あの絵はがきのような写真が撮れるかもしれない。。。
そう思って、撮影ポイントを探す。先にカメラマンらしき人がカシャカシャとやっていたので、ボクも会釈して近づき、迷惑にならない場所にカメラを構えた。
確かに、絵はがきで見たとおりの景色が目の前にある。川沿いに建てられた格調ある建物、そのそばに並ぶいくつもの船。建物の窓ガラスに夕陽が反射するよう構図を決めて、何枚もシャッターを押していた。まるで「この光景がストックホルムだ!」と言わんばかりに興奮していた。
日が沈むのは早い。ほんの15分ほどで、窓ガラスに映っていた夕陽は消えてしまった。世界のいろんな街を歩いては写真を撮るのが好きなのだが、夕陽や朝陽は特に好きだ。青い空に照らされた街並みとは違う哀愁漂う雰囲気が、旅情を感じるのだ。(よかったなぁ〜)と大満足して、片づけをはじめる。
帰り際、先にいたカメラマンの横を通り過ぎる。「いい景色ですね」ボクがそう言うと、彼は「そうだね。もっと雲があったほうが、色がよくなるんだけどね」とやさしい笑顔で言った。身長が2メートルほどの彼は40歳前後。高価なカメラを抱えている。足元に置いているカメラバッグには、何本もの高価なレンズが並べられており、プロらしき様子をかもし出していた。
「どこから来たの?」「日本からです。あなたは?」。「ストックホルムに住んでいるんだよ」。そして彼は、ストックホルムのオススメスポットを紹介してくれた。彼は、この街が好きなんだなぁ〜と思うと同時に、初対面の外国人に懇切丁寧に教えてくれる人柄も尊敬した。
自己紹介をする。彼の名は「ハンズ」と言う。やはりプロカメラマンだった。世界を回って写真を撮ってきたらしく、いろんな国のことを知っている。ボクらがこれから行く訪問国を言うと、その国のオススメスポットや危険地域のことを教えてくれた。経験者からの話は本当にうれしい。東京にも来たことがあるらしく、今度時間があればほかの都市へも行ってみたいと言っていた。ボクらは日が沈んだあとも30分ほど立ち話をしていた。
「ホームページで写真を公開していますか?」そう尋ねると、彼は律儀に名刺をくれた。ホームページは修正中らしいが、ホームページのアドレスと共に、「ハンズ・ストランド(Hans Strand)」と言う彼の名前が書かれてあった。
「よい旅を続けてくださいね」。彼は笑顔でそう言って帰っていった。ありがたい・・・。貴重な時間をボクらのために使ってくれたハンズに感謝した。
●
帰り際、デジカメで撮った写真の出来栄えが気になって、もう一度絵はがきが見たくなった。インフォメーションセンターは閉まっているが、おみやげ物屋さんはまだ開いている。
(あった!) オレンジ色に染まる写真が、お店の一番目に付く場所に置かれていた。やはり素晴らしい作品は、どこにでも売っているようだ。(むむむ・・・やはりプロの写真は違うなぁ〜) 自分の写真との違いを省みた、、そして裏を返して、仰天した!
「写真家:ハンズ・ストランド」
この絵はがきは、なんと彼の作品だったのだ。こんな素晴らしい写真を撮る人は、何とも素晴らしい人だった。思い出に一枚買うことにした。
きょうさん♂
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2005年07月27日
●恋しくなる日本の味と人
ふたりとも、少々疲れ気味・・・。
だから、「ストックホルムに着いたら、日本食を食べて元気を出そう!!」ということで、街中にある日本食レストラン「おなか」(地球の歩き方に載っていた)に行った。夕方5時からオープンということもあって、お客さんはひと組だけだった。
唐揚げとお寿司を頼んだ。
う・ま・い!!
これに尽きる。
全てがおいしかった。中でも、お味噌汁とごはんは、なんて素朴で安心する味なんだろうと思う。
お寿司を握っていたのは、もちろん日本人。表情豊かでおしゃべり上手な方で、どうやら経営者であった。そんな井上さんと話すことができた。
スウェーデンという国は、なかなか日本人観光客がこない・・・。観光客は、近隣の国ノルウェーやフィンランドに持っていかれている。
スウェーデンって言ったら、確かにノーベル賞くらいしか頭に浮かばない。
しかし、スウェーデンを訪れた人は必ず、「素晴らしい国だ」と言うらしい。そして、もう一度来たい、と思う。私たち夫婦もそう思った。美しい街並み、200年以上も戦争がないので、街を破壊されていない。だから古い街並みがそのまま残っている。
なぜ、こんなに美しい国を日本の旅行会社はもっとアピールしないのだろうか!?と不思議に思う。
この日本食レストラン「おなか」は、この夏の観光シーズンを除いては、ほぼ100%はスウェーデン人のお客さんのようだ。そこもまた素晴らしい。。。
経営者の井上さんは、「こんなレストラン誰でも出来るよ!」って言っていたが、そんなに簡単ではないと思う。創業して12年も継続できることは難しいことだと思う。きっと、味はもちろん、井上さんの人柄が店を惹きつけているはずだと感じた。
しかし、スウェーデンと言う国も消費税がかなり高く、夫婦共稼ぎでないと暮らしていけないようだ。もっとストックホルムで、日本と関係を結んでいろんなことをしていきたいという井上さん。
いろんな話をしている間にかなり、店は忙しくなってきた。確かにお客さんは、ほとんどがスウェーデン人。常連さんもいるようだ。
そして、気がつくと、ふたりとも元気になっていた。やっぱり、元気な人に会って、パワーをもらうのが一番早く回復するみたい!ありがとうございました!
●
そして、ほかにも日本の関西からお客さんとしてこの「おなか」のお店に来ていた。とても品のいいご夫婦で、7日間ストックホルムに滞在しているらしい。
「ストックホルムだけで7日間!?」って思ったが、実際街を歩いてみると、確かに7日間以上は必要かもしれない・・・
「食べるものがなくて、ついついここに来てしまうの。やっぱり日本食よね!」という奥さまに私も納得!!
ご主人様は、何と高校の先生らしい。もっと話をしていくと、私が育った高校と同じ学区でも教えておられたそうだ。知り合いの先生もいた。奈良県に住んでいるということで、私の祖父母も住んでいた学園前なので、とても親近感がわく。
(いいなぁ〜)。年をとっても、仲良く旅ができることは素晴らしいと思う。
いろんな出会いがあり、パワーのもらえるレストラン。
スウェーデンのストックホルムに行ったらぜひ、日本食レストラン「おなか」に行ってみてくださいね!
たかさん♀
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2005年07月27日
●スカンジナビアマスターズ
「スウェーデンと言えば、思いつくものは何だろう?」
ノルウェーの首都オスロから、スウェーデンの首都ストックホルムへ向かう車中でそんなことを考えていた。
ゴルフが好きなボクにとっては、特徴ある帽子をかぶっていたイエスパー・パーネビックと、女王であるアニカ・ソレンスタム、ふたりのプロゴルファーが頭に浮かんだ。スウェーデンはゴルフ大国と聞いていたことだけあって、国道を走りながらゴルフ場も見える。鮮やかな緑を見ているとうずうずしてくる。
●
ストックホルムまであと30キロほどになったとき、道路脇の看板が目に入った。ゴルフのスイングをしているイラストに、「MASTERS」と書かれてある。「MASTERS」へはこちらで下りてください、というような案内だった。
(おや?ゴルフの大会でもやっているのかな?)。幸い時間もあったので、立ち寄ってみることにした。フリーウェイだと、気軽にそんなことができるのでうれしい。
数百メートルごとに立てられた看板に従って進んでいくと、ゴルフ場に着いた。大きなのぼりが掲げられている。
「スカンジナビア マスターズ」
なんと、ヨーロピアン男子ゴルフツアーの中でメジャー級のゴルフトーナメントに遭遇したのだ。ラッキーィ!ゴルフ好きにとって、プロのプレーは見てみたいもの。それも大きな大会だから(パーネビックに会えるかも!)と期待する。
駐車場の係りの人に尋ねると、今日はプロアマ戦らしい。「そうだ!確かに今日は水曜日だ」。通常、木曜日から日曜日までの4日間で大会は開催されるので、前日の水曜日は、プロたちが大会主催者や関係者たちとラウンドをする日なのだ。入場料もいらないらしく、ゴルフ場の中に足早に入っていった。
パッティンググリーンでは、所狭しとプロたちが練習をしている。簡単そうにカップに入れている様子がさすがはプロらしい。(誰か知っている選手はいるかな?)と目をギョロギョロしてみたが、いなかった。続いて練習場に行く。ここでもざっと50人ほどが、広い練習場でボールを打っている。バシッ!ビシッ!何球打ってもキレのいいスイングが見放題。かっこいい!と惚れ惚れしていた。
練習場の端に人が集まっているので行ってみると、ちょうどプロのレッスン会がはじまるところらしい。昨日降った雨の影響で今日のプロアマ戦が中止になったようで、その代わりのイベントだそうだ。
司会者らしき人のアナウンスに耳を傾けると、
「・・・イエスパー・パーネビック!」
おぉ〜!4人ぐらいの現れたプロゴルファーの先頭に、パーネビックがいるではないか!
思わず「パーネビック!」と叫びそうになるくらいドキドキしてしまった。人ごみの中を、スルリと前の方へ近づいて見てみた。
身長はボクと同じくらいに感じた。体格がいいプロゴルファーが多い中、パーネビックはスリムな方だが、そのとおりシャープな身体の線が特徴的だった。オレンジのズボンに、水色のシャツと言う変わったコーディネイトに見えたが、これも専属スタイリストの提案なのだろう。
レッスンのテーマは「ロブショット」らしく、クラブフェイスを開いて打つショットをたくさん見せてくれた。短いショットは豪快さは感じないものの、プロの繊細を感じる技だった。ボクは、後方から、前方からと場所を移動し、テレビで見慣れたパーネビックのスイングに見入っていた。
偶然、遭遇したプロゴルフトーナメントであったが、パーネビックに会えて、またプロの技を目の当たりにして、大満足であった。目を肥やすことは、いつか自分にとって役立つことだと思う。ぜひ、イギリスでゴルフをする機会に活かしたい。
きょうさん♂
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