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2005年10月31日
●サグラダファミリアの夢
せかたび夫婦は48ヵ国目ニュージーランドで永住権取得に挑戦中です!
サグラダファミリア
。
(‘聖堂’って言っても、ほかの聖堂と大差ないんじゃないの〜)
正直、そんなことを思っていました。ロシアのクレムリン(モスクワ)では、教会の内部一面に細かいタイルでできた絵を見ました。イギリスのリヴァプールでは、どデカイステンドグラスを見てあ然としました。フランスでは、モンサンミシェル修道院が岩盤の上にぎっしりと建てられていました。どこも、(どれくらいの年月をかけて造ったんだろう?)と思っていました。
ヨーロッパのほとんどの街にはカテドラルがあります。見る数が増えるごとに感動度は下がってくるんですよね、、、 だからサグラダファミリア聖堂も、そんなに期待はしていなかったんです。
1882年に着工されてからすでに123年が経過。それでもまだ出来ていない。少なくともボクらが生きている間には完成されないなんて、いったいどんなものを創ろうとしているのか?それが知りたかったくらいだったんです。。。
ところがどっこい!ここは別物でした!
かなりの数の観光客でにぎわうと聞いていたので、サグラダファミリアの訪問は朝一番と決め、
前の日はバルセロナにあるガウディが設計した主要地
を見て回りました。
山のイメージ、カサミラ。海のイメージ、カサバトリョ。(ほぉ〜 まるでお菓子の家みたいだ!)。グエル公園では、これがガウディ!という技をいっぱい見ました。できたタイルを一度割って貼り合わせる・・・面倒だけど凝っている。(へぇ〜!こういうのがガウディなんだ!)と基礎知識を得た気がしました。
その夜、
ライトアップを見る
ために、はじめてサグラダファミリアのそばへ行ったんですね。
ひと言!「高い!」。真下から見上げるように写真を撮ろうと思っても、レンズに収まらないんです。それくらい高いんです! この塔、112メートルあるんですって!そんな塔が東側だけで4本も立っているんですから、壮大というか、幻想的というか、(なんじゃこりゃぁ〜?)と一気に興味が沸いてきました。
翌朝。そんな興奮冷めやらぬまま、ついにサグラダファミリアへ入ります!
建設中なので、材料や道具が散乱している中での見学なんです。それでも、すでにできている部分は実に細かい造りをしていることが分かります。例えば、天井までの柱。ボクらの目の高さでは6角形なのに、柱の先を見上げると天井部では12角形なんです。どういうこと??? 6角形から12角形に滑らかに変わっていっているんです。すんごいきれいです!
現在、サグラダファミリアは8本の塔が立っています。その塔へ途中まで登ることができるんです。確か75メートルくらいの位置まで。階段で登ったおかげで、塔の造りをじっくり見ることができたんですよ。サグラダファミリアの塔、内部は空洞なんです。ドーナツのようになっています。で、そのドーナツの部分、つまり外側だけ階段になっているんです。それも人がひとり通れるくらいの狭さ。そして途中に展望台(目的が展望台なのか定かじゃありませんが・・・)があって、バルセロナの街並みが見られます。凝ってるなぁ・・・ 感心しっぱなしでした。
グエル公園では、ガウディの特徴らしき「タイルの技」を観てきましたが、ここサグラダファミリアでは、あんまり「タイルの技」を感じなかったんです。ところが、ちゃぁんとありました!塔に登って気づくんですが、塔のてっぺんでは、「タイルの技」でバッチリ見せてくれます。「ちゃんとガウディだなぁ〜」って分かります!
まだ完成前じゃないですか・・・ だから余計に細かい部分を見たくなるんだと思うんですね。
ほかの国や街でもたくさんのカテドラルを観てきましたが、サグラダファミリアは特にじっくり見たような気がします。
しかし!!
「驚き」は、まだまだつづくんです!
地下の博物館。サグラダファミリアの完成図があると聞いて中へ入ってみると、入り口の壁に貼ってあったのは、まったく別の設計図。(なんだサグラダファミリアじゃないやんっ)と思ってよく見ると・・・ 確かにサグラダファミリアなんです。。。
どういうことかと言うと、いま登ってきた塔は、完成図からすると、ほんの一部。完成図にあるサグラダファミリアは、現在の姿からは想像できないくらい違っています。だって、いまの塔は8本でしょ。完成図は18本なんです。キリストさんとマリアさんと4人の福音家と12人の使途ですって。(へぇ〜まだまだやんっ!)
一番高いキリストさん、高さ173メートルですよ。どんだけ高いものになるのかと空を見上げて驚きました。。。
・・・で、これまでにサグラダファミリアを造ってきた過去の写真が展示されているんです。「1935年の写真」らしく、今のバルセロナのように建物が密集していない時代。何にもない草原の中に、サグラダファミリアの塔が建てられているんです。ほんの少しだけ・・・ ボクらが生まれた1972年の時点でも、まだ塔の途中までしか出来ていない。
ボクらが生まれる前も、生まれてから今日に至るまで、ずぅ〜っとサグラダファミリアは造られているんです!そのことを目で見て、気づきました!「1882年に着工してまだ完成されていない」と、頭の中では知ることと、写真で理解することはまた違いますね。なんか、身震いしちゃいました。。。
これはすごい!
いったいいつ完成するのか?もしくは完成できるのか?それは未来の人にしか分かりません。でも、このサグラダファミリアを見て、それもサグラダファミリアの完成図を見れば、遠い将来必ず実現できると思います。だって、ガウディが、未来の姿、ゴールを示してくれたり、その行き方を教えてくれているんですから。
東西南北4方向からの設計図、そして縮尺された模型。いまの進捗度合いは、20%くらいでしょうか・・・ まだまだ先。今が完成には遠い状態であっても、ゴールという未来を描くことでその道は到達できると思います。
ボクは、ガウディと同じように完成を見ることはできませんが、未来像を描くことはできるような気がします。このサグラダファミリアに触れて、見えない未来を描く大切さを教わりました。
将来なんてどうなるか分かりません。だからこそ、デッカイ夢を抱いて、それに向かって「いまの一歩」を大切に歩んでいきたいです。サグラダファミリアにやってきて、本当によかったです!
きょうさん♂
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【せかたび流、サグラダファミリアのおすすめ見学方法】
・
「サグラダファミリアに行く前日までに、カサミラ、カサバトリョ、グエル公園を見学しておくべし!」
ガウディの設計の特徴が分かります。
・
「前夜に、サグラダファミリアのライトアップを見るべし!」
暗い空に伸びていく幻想的な塔を見て、ますます興味がわいてくるはず。
・
「サグラダファミリアの見学は、9時の開門と同時に入場するべし!」
時間が経つごとに人が多くなり、塔の見学(エレベーターも階段も)は混みあい、必要以上に時間がかかります。土日を避け、月曜日に行きましたが、午後1時の時点では入場制限までしていました。入場ゲートの外で待たなければなりません。入場料大人ひとり8ユーロ。インフォメーションセンターでは、7ユーロに割引されていましたよ。
・
「待つのが苦手な人は、入場直後に塔へ登るべし!」
東側と西側のエレベーター(別途2ユーロ)は9時30分から動きます。階段(東側のみ)はすぐに登れますが、時間が経つごとに人で混みあいます。ひとりが通れるくらいの狭い一方通行(下りは別階段)で、写真撮影スポットもあるので、どうしても渋滞します。9時半ころは、比較的空いていたので20分ほどで登れましたが、午後に登った人は1時間近くかかったと聞いています。
・
「地下の博物館(入場料に含まれています)見学をお忘れなく!」
東西南北四方向からの完成図、ガウディが造った模型が見られます。またガウディが、動植物などの自然をイメージして設計に活かしていることが展示物から分かります。スライドショーも放映されています。スペイン語を中心に、英語やフランス語の時間もあります(日本語は残念ながらありません)。20分間で、サグラダファミリアの歴史や、現在の建築工事の様子が見られます。
・
「ガウディの学校(入場料に含まれています)を見るべし!」
西側の敷地内にあります。屋根は葉っぱをイメージしていてゆがんでいます。お見事!中では、ガウディが教壇にも立った当時の様子がVTRで流れていますよ。
<※2005年10月31日見学時の情報です>
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2005年10月30日
●バルセロナでサッカ-観戦
バルセロナにやってきて、「2日後にサッカーの試合がある」と知ったんです。
「FCバルセロナ」のチームには、ブラジル代表選手でもあるロナウジーニョがいます。←ボクが知っている数少ない選手のひとり。
(まぁこんな機会もめったにないしなぁ・・・)と、まったく予定していなかったサッカー観戦をすることにしたんです。
インフォメーションセンターで一番安いチケットを購入。自由席、29ユーロ(=約3,915円)。
「サッカー、観に来たんです!」
「スペインでサッカーを観て周っています!」
そんな日本人サッカーファンに教えてもらって、スタジアムに足を運びました。
●
17時すぎに着くと、すでにファンがサッカー場カンプノウ[Canpnou]を取り囲んでいます。19時が試合開始なのに、みんな来るのが早い! ちょうど選手のバスが移動するところで、バルセロナのユニフォームを着たファンが茶色のバスを包囲!カメラのフラッシュが飛び交っています。
(おぉ!ロナウジーニョだ!)
右側最前列で、ファンに手を振るロナウジーニョがいました。白い歯が光ってる!
バスを見送りながら、「オォォォ〜!」と意味は分からないけど、雄叫びのような掛け声、甲高く響くラッパの音が当たり一帯にこだましていました。
(盛り上がっているなぁ!)この調子だと、ゲーム中のスペイン人はどうなるんでしょう?
105ヶ所もあるスタジアムの入り口。スタジアムをぐるりと周り、ようやくたどり着いてゲートをくぐると、今度は階段です。登るわ登るわ・・・(ハァハァ、、、) 20階くらいは登ったんじゃないでしょうか?ようやく観客席。
おぉーー!広いぃぃ〜!
自由席は高い位置なので、緑の芝生が眼下に広がります。このサッカースタジアム、カンプノウは、10万人近く収容できるんですって。すんごいデカイ!タイガースの本拠地、甲子園球場でも5万人弱だから、その倍くらいはあるってことですよね。高さも甲子園のライトスタンドの倍以上はあるみたい。
オーロラビジョンは「SONY」。時計は「SEIKO」。ここでも日本の技術を感じます。
ゲーム全体を見るために、センターライン近くの席へ。さすがに自由席はスペイン人がほとんどでした。年間シートを持っているような人が多くて、みんな会員証と座席番号を照らし合わせながら座っていきます。
ボクらの右となりは、父と娘のふたり連れ。左となりは、ユニフォームを着込んだ友達3人組。前は家族連れ、後ろはおじさんたち。あらゆる層が応援に来ていることが分かります。試合開始が近づくと、イヤホンを耳にし、ラジオを聞きながら観戦をはじめるようです。
バルセロナの応援歌がはじまるとみな手拍子で歌います。選手の入場!出てきました、ロナウジーニョ。選手紹介でもひときわ大きい声援を受けています!一番高いスタンドからでも、ロナウジーニョが笑顔で手を振っているのが分かります。ファンに優しいなぁ!
●
さぁ試合開始! サッカーの試合を生で観たなんて、、、2回目くらい。。。 それでも選手の動きが速いことに、ビックリしました!ラインを超えそうなボールを猛ダッシュで取りに行くんです。それがもう速いんです!ロナウジーニョはあまり動かず、もっぱら指示をしているように見えました。背番号「8」をつけた選手は、よく走っていたなぁ〜 ずっと走っていた。ロナウジーニョの3倍は走っていた。100メートル走を何秒で走るんだろう?と思っちゃいました。
でもロナウジーニョは、さすがです!1点目をアシスト。微妙にポジションが変わっていると思ったら、2点目をシュート!さらに後半でもファウルで得たフリーキックを直接ゴールへ!もう観客は大騒ぎでした! 終了間際に途中退場しましたが、観客はスタンディングオベーションで見送っていました。ロナウジーニョも両手で応えていました。ファンに愛される選手ですね!
スペイン人の観戦スタイル。はじめは静かに見守っているなぁって思ったんですよ。それがシュートが外れるとともに悔しがり、すぐに拍手を送ります。ファウルにはブーイング!ゴールが決まれば、立って大歓声!太鼓の音はごくわずか。鳴り物は一部の人がラッパを使い、ほとんどの人は、声と拍手だけで応援していました。
タイガースの応援なら、ビールと唐揚げが欠かせないボクと違って、スペイン人はあまり飲み食いしていませんでした。見かけた売り子さんも2人だけ。持っているには、コーラとフランスパンだけでした。それもそのはず、ハーフタイムのときに、みんな口にしてましたから・・・。 ゲーム中は試合に集中ということなのでしょう。
試合は、ロナウジーニョの大活躍もあって、5-0でバルセロナの勝利!みんなご機嫌で帰路についていたようです。
地元のチームを応援するファンは、「熱狂的」というよりも「熱心」に感じました。イギリスでも、サッカーファンは多くいました。日本もそうだと思いますが、ヨーロッパにもサッカー(ヨーロッパではフットボールと言うようですが・・・)ファンが多くいます。ここ数年、中田選手を筆頭に日本人選手もヨーロッパの国で活躍しています。
こんな熱心なファンに囲まれて、日本人がプレーしているのかと思うと、本当にすごいことです!
2006年はドイツでワールドカップ。日本代表の勇姿が楽しみです!
きょうさん♂
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2005年10月29日
●気持ちは、金メダリスト
「今まで生きてきた中で、一番幸せ」な気分になりたくて、ここにやって来ました。
そう、ここは、1992年のバルセロナオリンピック水泳会場。
でも、開会式や閉会式が行われる、すぐ隣のオリンピックスタジアムと違って観光客は少ないんです。それよりもスポーツクラブとして通う人たちでいっぱい!室内プールは、50メートルが8コース。そんな広いプールを横にコースロープを貼って使っていました。
(確か、岩崎恭子選手が金メダルを取ったときは、室内じゃなくて屋外だったような気がしたけどなぁ〜)
クラブの会員さんにまぎれて、建物の中をウロウロしていると、窓の外にプールを発見!きつい日差しを浴びて青色に輝くプールがありました。プール際には、日光浴をしている人がずらりと並ぶ、まるで天然の日焼けサロン!
スタッフの人に「観覧席を歩けるの?」と聞いたら、行き方を教えてくれました。
階段を登って、レストランの脇を通ると、ジャッジャン〜 プール際の観覧席に到着!観覧席だけは貸し切り状態。(おぉ〜これがあの感動を生んだ場所なのかぁ!)と感じます。
正直言って、オリンピックで使われた会場って雰囲気はないんです。オリンピックの文字もないし、モニュメントもありません。ごく一般的なスポーツクラブのプールみたい。
13年前の記憶といっても、岩崎選手のコメントだけで、映像は覚えていないんです、、、
でも大丈夫!ちゃんと、当時の写真が飾られてありました。この観覧席に特設観覧席を作っていたんですね。だから観客もいまの倍以上は座れるわけなんです。シンクロナイドスイミング競技や表彰式の様子も見せてくれました。
またすべてのメダリストの名前も書かれているんですよ!
「K.IWASAKI(JPN)」
ちゃんとこの目に刻んでおきました。
日本の枠を超えて、世界の中での金メダリスト。日本の誇りですね!
旅をしながら、日本のすばらしさを感じられるボクたち。間違いなく・・・
「今まで生きてきた中で一番幸せです」
きょうさん♂
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2005年10月26日
●クエンカの不安定な家
クエンカ[Cuenca]という街
へに行ってきました。
スペインの首都マドリッド、南部バレンシアの真ん中くらいにある街です。交通の便もそれほど発達していないようで、車がないと、なかなか行きにくい場所でもあるんですね。観光客は、予想通り少なめでした。
私たち、このクエンカの街を見てみたかったんです。
なんでかって?
「断崖の谷間にある街」ってどんな街なの?そんなところが気になったんです。すべての街の雰囲気って違いますが、断崖に囲まれた街なんて聞いたことなかったですから。
世界遺産にも指定されている旧市街地は、坂道を登った所にあるんですよ。(車があってよかったぁ〜)って思うくらいの急坂。歩いている人は大変そうだった、、、
この街は、「不安定な家」があることでも有名で、そこ以外にも、パラドールのホテルなど断崖の上に不安定な家がたくさん建っているんですよね。
断崖。渓谷って言ったほうがいいのかどうか、とにかく変わった形をしているんです。
旧市街地から川を挟むと、もうそこは新市街地。静かな雰囲気を感じる旧市街地とは違って、クラクションの音が鳴り響くすっかり現代的な場所でした。そんな違いもまた、おもしろかったですね。
翌日は、透き通る青い空と、暑いくらい日差しが重なり、いかにもスペインの雰囲気でした。
スペインの気候は、10月下旬でも暖かく、今でも半袖なんですよ。スペインには、世界遺産の街が多いですが、ここクエンカでも、スペインらしさを感じられた時間でした。
たかさん♀
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2005年10月24日
●「闘牛」を見て感じること
闘牛を見たかったんです。なんと、9月末で終了らしい、、、案内所に問い合わせたら、「もうスペインでは見れませんよ〜」なんて言われたんです(ガッカリ、、、)。
そんなとき、フラヒリアナ[Frigiliana]の近くの街、ネルハ[Nerja]のインターネットカフェで闘牛のポスターを見つけたんです!
「ヤッター!」 興奮した私たちは、インターネットカフェの店主に情報を聞くことにしました。どうやら、このネルハから出発するツアーになっていて、バスで1時間30分くらいの街で催されるんです。金額は、一番安い席でも「ひとり45ユーロ(=約6,000円)」。高いなぁ!
値段にびっくりして、最初は、あきらめようと思ったけど、もう見る機会はないかもしれないと考えて、清水の舞台から飛び降りちゃいました〜
しかし! 行って見ていろんなことを知りました!
簡単にいうと、闘牛は、3人の闘牛士たちがいて、彼らが2回づつの牛と闘うんです。自分たちの技を披露するような感じです。だから、計6頭の牛が死んでしまうことになるんですよ。もしかすると、牛が勝つ場合もあるんでしょうか?
そう柵を越えたすぐそばで・・・
闘牛士の前に、闘牛を弱らせるためのほかの闘牛士が何人も出てくるんです。馬に乗って槍をもった人とかもいるんですよ。
1頭の時間は30分くらい。最初は、勢いよく走り回る牛も、槍などカラダに刺されて、弱くなっていく。。。背中から出る真っ赤な血が、ポタポタと地面に滴り落ちる・・・最後のトドメは闘牛士が頭の上の方を狙い・・・ 牛がピクリとも動かなくなる。
そして、観客のスペイン人たちは、最高の技が決まる?と、白いハンカチをヒラヒラさせ、大声を張り上げる。闘牛士は、死んだ牛から切り取られた両耳を持って、闘牛場内を一周するんです。気前がよければ、その耳を観客に投げてあげる。
グロテスクな耳が私の横を通り過ぎたとき、呆気にとられて身体が動きませんでした。
(これが国技!?)闘牛が殺されていくのを見るショー?残酷すぎる・・・ そんなセンチメンタルな気分に。最初は、見られませんでした、、、
その死んでしまった牡牛は、馬に引っ張られ、奥の部屋で解剖されていくんですよ。というより、きっと牛肉となるんです・・・。皮をはがれ、胃袋や内臓を取り出され、頭を切られ、斧で背骨を折られ・・・と手馴れた3人の作業で20分ほど。ついさっきまで勢いよく走っていた牛が・・・
しかし、6頭も闘牛を見ていると、複雑な想いをしながら、牛の立場や闘牛士の立場などで考えていくようになるんです。
食用牛として飼育されている牛よりも、こうして観客の前で闘い、見事に死んでいく牛の方が幸せなんだろうか?
闘牛士は、自分よりも数倍大きな牛が真正面から迫ってくるのに怖くないのだろうか?
現在は、心が優しい時代なので、こんな闘牛のようなショーを受けつけない人が多いかもしれない・・・ 確かに私も1回だけで十分。
でも今の時代は、いじめやテロなど、勇ましい闘いとは違う、陰気さを感じる時代でもあります。
私はしっかり見ようと思いました。
生と死。命あるもの、いつかは死に絶える。誰も背くことができない現実です。なんだか人間の一生も考えさせられるような闘牛。牛のように、必死で生きようと思う。最後の最後まで・・・
たかさん♀
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2005年10月23日
●牛と闘う、勇気ある男たち
はじめて闘牛を見て、闘牛士たちに感動しました!
観客席からでも分かる、ぶっとい角を持った牛と向き合う彼らは、ただものではありません!
第1幕。闘牛場に牛が入ってきます。まるで獲物を探しているかのように、動き回る牛・・・。いや走り回る牛。猛スピードのトラックから逃げるような雰囲気なんです。(そんなん、牛には負けるわ、絶対かなわんやんっ!)って思いましたね。闘牛士も7人くらいいて、牛を走らせては疲れさせているような様子。
第2幕では、馬に乗った別の男が現れます。長い槍で牛のわき腹あたりを刺していくんです。それで牛にダメージを加えるんですね。それくらいハンデを与えないと、人間に勝ち目はないです。でも牛は動きが鈍くなったくらいで、それくらいへっちゃらって感じなんですよ。牛は強い!
さらに第3幕。羽のついた短い刀を突き刺し、牛を弱らせていきます。牛のお腹のあたりに流れ出す血はえぐい、、、痛々しい、、、
そして最終幕でようやく「人間1人」対「弱った牛1頭」の闘いとなるわけです。
赤い布を自由自在に操り、ふんふんっと鼻息を鳴らす気性の荒い牛を挑発していく闘牛士。最初より弱っているとは言え、十分に脅威がある牛です。赤い色や声、もしくはニオイに反応するのでしょうか、相変わらず獲物を探している様子です。あんなのに突っ込まれたら、人間はどうなるんでしょう!?あぁ、こわぁ・・・
闘牛士は、「おらおらぁ〜こっちへ来いよっ!」と牛を誘います。
そして向かってくる牛をサラリとかわしていきます。牛をもてあそんでいるようにも見えます。牛を格好よく交わすたびに、闘牛士は(どうだ!見たか!)とポーズを決め、闘牛をよく知る観客は、パチパチパチと、大きな拍手を送っています。その駆け引きの様子がひとつの見せ場なのかもしれません。
そしていよいよフィナーレ。鋭くとがった刀を牛の頭上へ向け、ブスリっと差し込んでいくんです。70センチくらいありそうな刀。うまく刺されば、根元までずぶりっ。ポイントをずらせば、あまり刺さらず、、、 そのあたりが闘牛士の技のようです。
すぐに倒れる牛もいれば、数秒後に倒れる牛もいます。刺されているのに死なない牛もいます。そんなときはもう一撃・・・
牛を仕留めると。観客は立って拍手を送ります!口笛が鳴り、(よくやった!)みたいな掛け声が飛び交います。場内を回り、観客から喝采を浴びる闘牛士。まさに戦に勝った勇士の姿です!彼らの身体の中はどんなアドレナリンが流れているんでしょうか?
1頭目で、血を流しながらも走り回る牛を見たときには目を覆いたくなりましたが、2頭目、3頭目と続くうちに、これがスペインの文化なんだなぁと感じはじめました。ボクは、どんなに訓練されても、あんな牛と向き合いたくないですね。だってこわいんですもん、、、
だからこそ、あんな凶暴な牛を操る男たちに拍手を贈りたいです!
6頭目の牛が倒れ、馬に引きずられて闘牛場を後にすると、終了です。闘牛場の外に出ると、闘牛士が帰り支度をはじめていました。どんな手をしているのか知りたかったので、握手を求めて近寄りました。観客席から見ると、牛と同じように気性が荒そうに見えましたが、声をかけてみるとやさしい笑顔を見せてくれました。
「楽しんでくれたかい?」
きっとそんなスペイン語だったんでしょう。額から汗をあふれるように流し、「グラシヤス(ありがとう)!」と言う彼の手は、闘牛の経験でしょうか、手のひらが固く感じました。
きょうさん♂
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2005年10月22日
●スペイン人が聞くNIPPON
日本でもじっくりと聴いたことがない琴の音。そしてオペラ歌手の声。それが、縁あって、スペインの村[Frigiliana]で聴くことができたんです!
日本琴唄演奏会はこちら
こんな小さな村(村の人には失礼、、、)に住むスペインの人にとって、「日本」ってどんな印象なんでしょう?日本の音楽が聴けるイベントをどんな気持ちで参加したんでしょうか?そんな地元スペイン人の反応が気になりました。
スペイン人の生活は朝も遅め、夜も遅くまで。。。この日のイベントも夜10時の開演。
・・・なのに。10分前になっても会場内はガラガラなんです。用意されていた100席ほどの椅子は埋まるんかいなぁ〜 と心配。10時を過ぎて、ようやくポツリと人が入ってきました。
食後、というより、飲後という様子で、どことなく上機嫌。顔を赤らめ、足元ややふらふら〜 中には缶ビールを持ったままやってきています。日本の音が聴けるからやってきたというより、どう見ても仲間とおしゃべりにやってきたような雰囲気。そんな人たちが続々と集まってきます。
15分ほど過ぎ、まるでBARに集まったようなスペイン人の数は、大多数。椅子は、空席がないどころか、立ち見まで出て(窓の外からもみるチビッコたちも)、広く感じていた会場は、すかり狭くなっていました。
さぁ、そんな大賑わいで、はじまりです!
琴の音色が会場に響き渡った瞬間、スペイン人の雑談がピタリと止まりました。ビデオテープの一時停止ボタンを押したように、会場内は静まり返り、みんな琴の音色に耳を傾けています。缶ビールを飲む手が止まり、後ろのほうに座っている人は、どうやって音を出しているのか、身を乗り出しいるではありませんか!興味津々です!
1曲目が終ると、「Yeah!」 声が上がり、拍手喝采です!そりゃそうでしょうね。日本でもなかなか聞けませんよ、こんな音。
2曲目、3曲目となるにしたがって、拍手の音は大きくなり、拍手の時間が長くなっていきます。みなうれしそうに微笑んでいます!‘うっとりしている’という言葉がぴったりの様子。
琴の音色はしっとりと流れ、透き通る声がいつまでも響いています。みな、耳を澄まし、酔いしれて、この時間を満喫しているように見えました。スペイン人は日本の音を心から喜んでくれたに違いありません!
(どうだ!すごいだろ!これが日本なんやで!)
自分は座って聴いているだけなのに、この場にいることに誇りを感じていました。
予定の1時間を超えて閉演。まわりにいた外国人に聞いてみます。「どうだった?」
「エクセレント!」
「とっても穏やかなのに、力強く感じたよ!」
「オレは日本の音楽が好きなんだ!」
終了後、真剣に琴を弾いてみたり、質問をしているスペイン人もいました。このイベントは、スペイン人にとって日本が近くに感じたはずです。
世界一周旅行をしているとよく聞かれます。「あなたたちはどこから来ているのですか?」と。
いつも、「ジャパンから来ています。」と言ってますが、今日は「NIPPONから来ています!」と言いたかったです。だって、5曲目の「ふるさと♪」を聴いて涙していたのボクらだけですから。
きょうさん♂
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2005年10月20日
●アンダルシアの白い街並
ヨーロッパ中から観光客がやってくると言われるコスタデルソル。
それもそのはず、夏のように暖かい場所です。暑いくらい・・・。もっぱら山派のボクたちも、このときばかりは泳いでみたくなりました。
ボクらが向かったのは白い村。このアンダルシア地方の多くの村は白い村なんです。グラナダを目指すルート上で行きやすい白い村、カサレス[Casares]とフリヒリアナ[Frigiliana]に立ち寄りました。
スペインのこの地方は、海岸線のすぐそばに山というか岩がせり出しています。南を向けば海、北を向けば山、そんな場所なんです。
山間を進んで行くと、白い村はすぐ分かります。だって白い建物が密集しているんですから。山の中だけに、住居は、斜面に沿って建てられています。だから遠くから見ると、白壁がずらりと並んでいるんですね。青い空に輝く白い家、こりゃ見ごたえがありますよ。
傾斜が激しく、村の中は石畳の斜面が多かったですが、「オラァ(こんにちは!)」と微笑むと、村の人たちも「オラァ〜」と返してくれます。年配の人が多い村ですが、そんな和やかな人がたくさんいます。
残念だったのは、どちらの村も建設ラッシュで、大きなクレーンが立っていたこと。美しい街の景観を壊すので邪魔だぁ・・・
通貨ユーロが統一されていることで、別荘を買うヨーロッパ人も多く、その人たち向けにマンションや大きなスーパーマーケットを造っているのだそうです。商店をしている地元の村の人にとっては、迷惑な話だとか、、、
どちらの村も、ボクらのようにやってくる観光客があとを絶たず、数年後の村の雰囲気は変わっているかもしれません。
でも村の人の優しい笑顔は、きっと変わっていないはず。。。そう信じています。
きょうさん♂
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2005年10月18日
●激震の踊り、フラメンコ
(本場のフラメンコってどんなん?)
スペインの代名詞のひとつ、フラメンコを見るために、アンダルシア地方セビーリャにやってきました!
インフォメーションセンターで、フラメンコのショーが見られるお店を5つほど紹介してもらい、金額を見てみると・・・
一番安いところで、鑑賞だけなら1人12ユーロ(=約1,620円)。早速、予約をして鑑賞することにしたんです。
フラメンコショーって、どのお店も遅い時間にはじめるんですね。私たちが見るショーは、夜8時30分〜9時30分までの1時間。これでも早めなほうで、夜10時からはじまるお店もあるんですって。そんなの、おねむの時間!?
受付へ行くと、長い髪を後ろに束ねた男性がいます。いかにもスペイン人って雰囲気。彼に料金を払って自由席の店内へ。2階まで吹き抜けられた高い天井の部屋は、すでに多くの方がはじまるのを待っている感じでした。ざっと50人くらいが入れる広さ。
ステージは、ちっちゃめ。一番前の人は手を伸ばせば届きそうな距離なんです。近いなぁ〜 私たちは真ん中から後ろ目の場所だったけど・・・
ショーは、素晴らしかったですよ。というよりも、ビックリしたなぁ〜
フラメンコというのは、踊る人と唄う人、そして、ギターを弾く人がいるんですね。
そして、声と手拍子、靴を鳴らしたりして、すべてを使って音を出すんです。
踊る人は、何か魂みたいなものが、乗り移ったかのように、タップダンスのようなそれ以上の速さでステップをして、踊ったりするんです!
その技に注目!うす暗い店内だったけど、みんな目が釘付け!って感じでした〜
フラメンコの音楽というは、楽譜がないもので、ほんと自分たちの表現したいように音を出すって感じで、なんだか私たちもかなり興奮しましたね!
音楽というのは、各国でいろんな踊りやダンス、歌、舞台などがあると思うんです。そんな中で、あんなに早いステップをする踊りってあるんでしょうか?きっとフラメンコだけのような気がする・・・もちろんはじめて見ました!
「音楽」。音を楽しむものと書きますが、フラメンコは、からだの全部を使って、音を楽しんでいるようにみえますね。
私たち夫婦ももフランメンコのように、感じるままに表現できる自分たちでありたい・・・
そんなことを教えられたようなフランメンコ鑑賞でした。
たかさん♀
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2005年10月17日
●ポルトガルの魚もうまい
・まったく行く予定がなかった街
・あまり知られていない街
そんなセシンブラ[Sesimbra]の街で、魚を食べてきました。
きっかけはこちら
「魚を食べる」ってどんなイメージがありますか?
やっぱり刺身ですかね?それともお寿司?
日本では、小樽や沼津、金沢をはじめ、魚のうまい街はいっぱいあります。新鮮だからこそ、生で食べられる!みたいな印象があるので、刺身やお寿司を想像してしまうんですが、ここはポルトガル、どんな魚料理が食べられるんでしょうか?
街というより、村です。でも村というと、どうしても山の中の村をイメージしてしまうので言いかたとしては街がしっくりきます。漁港だけあって、海のそばにあるし、建物は白壁が多いので、とってもおしゃれな街。
で!驚いたことは、やってくる車の数なんです。午後3時過ぎだというのに、続々と連なって到着です。その割りに駐車スペース(路上パーキング)があまりないので、小さい街の狭い路地を、皆、ぐるぐる回りながら停める場所を探しているんです。なんか椅子取りゲームみたいでした。
ようやく駐車場を見つけて、セシンブラ散策。
ありました!ありました!砂浜に面した道路はレストランが並んでいます。お客さんは、服を着飾って(ボクらからすると、みんな着飾っている?)、ワイングラスを片手に笑っています。いやいや・・・談笑しています。
うわぁ〜おっしゃれぇっ!
レストランは選ぶのに困るほどたくさんあるんです。そんな中からどうやってお気に入りを探すか?
そりゃ、お客さんがたくさん入っているお店は、評判もいいんだと思うんですが、メイン通りのお店は値段も高いはず!ある程度の予算がある「せかたび」ではコスト意識も大事です。そこで裏路地で人気のお店を探すことにしました。
街はフリーマーケットも開かれていてとってもにぎやか。メイン通りはお客さんでいっぱいのお店が多かったんですが、裏道に入ると差が激しい!目立たないのか美味しくないのか、ほとんどのお店がガラガラです。(こりゃ、商売やっていけるのかな?)なんて心配をしていると・・・
路地に出て、パタパタとあおぐおじさんの姿を見つけました。まるで炭火を熾しているような様子です。近づき、店の中をさりげなくのぞくと、な、なんと!この裏路地なのにお客さんがいっぱい。それも着飾るにはほど遠い普段着!?ボクらにぴったり!?
値段表を出していないのが気になったんですが、まずは「空席探し」と尋ねてみると、ひとりの男性が横に動いてくれて、ボクらふたりが座れるスペースを作ってくれるんです。では喜んでお世話になりましょう!と着席。カウンターには、ガラスケースに並んだ魚がずらりと並んでいます。
でも魚の名前なんてよく分からない。こんなときは食べている人の料理を見て、うまそうなものを注文するのがよし!と「あれを・・・」と注文します。でもポルトガル語ではなかなか通じない、、、そこで横の男性(おじさん)が、英語で通訳をしてくれるんです。やさしい! ボクが注文したのがもうすぐ来るよ。それはとってもおいしいからそれを見てから決めてもいいんじゃないか?と言ってくれます。
そうこうしているうちに、料理が運ばれてきました!ジャッジャァーン!魚をじっくり煮込んだ料理がボクらの目の前に置かれます。厳密に言うと、となりのおじさんの料理だから、ちょっと横なんだけど、なんせ狭いテーブルだからまるで三人で食べてねといわんばかりの微妙な位置なんです。白身魚がじっくり煮込まれて、からし色。それに身がぱんぱんにふくらんでいるんです。あぁよだれが・・・
こんなにうまそうな料理を目の前に置かれて、食べないわけにいかない・・・
ではこれをひとつ。
もうひとつは、うしろの男性が食べている焼き魚を。となりのおじさんの通訳のおかげで注文は完了!いざ料理を待ちます。となりのおじさんは、この街で働いているそうで、よくこのお店に来るんだそうです。常連さんみたいで、オーナーさんに紹介までされちゃいました。でもポルトガル語はさっぱり分からなかったけどね。
「日本も魚が美味しいと思うけど、ポルトガルも美味しい国なんだよ」。
日本へは行ったことがないけど、テレビで見てよく知っているんだそうです。自分で魚を選んで注文できるとか、このお店はうまいし安いとか、リスボンもいいけど大きすぎてこの街のほうが住みやすいとか、いろんなことを話してくれます。
さぁ料理がやってきました!お皿からこぼれそうなくらいにボリュームたっぷりの料理です。それに焼き魚も白身が光っている!
ほんの塩味程度のうす味。それだけに白身の味がよりうまいんです。横でおじさんは(うまいだろう・・・)と笑っています。付け合わせのポテトも味がしみこんでいてほくほく食べちゃいました。
魚といえば、刺身やお寿司のイメージが強かったんですが、セシンブラの魚の味はきっと思い出に残ります。それもおじさんという調味料を感じられました。ごっつぁんです!
予定していなかった街へ行き、その地をよく知る人に出会い、新しい食べ方を知る。これこそ旅の醍醐味ですね。
きょうさん♂
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2005年10月16日
●リスボン市内は見所満載
大都市の観光は苦手なふたり。カントリーサイドと言われる田舎の方がゆっくりできて好きなんですね。
だから本当は、ポルトガルの首都リスボンに寄ることを考えていなかったんです。
でも、あの有名な冒険家「バスコ・ダ・ガマ」が、ここリスボンから出発してインド航路を発見したと聞いたので、博物館や、出発した場所のモニュメントなどがあるかもしれないということで、寄ることにしたんです。
朝9時頃にリスボンのインフォメーションセンターに行き、情報収集! 世界遺産である「ベレンの塔」や「ジェロニモス修道院」の場所を確認します。
そうそう、私たち夫婦は、ガイドブックを持ってきていないんですよ。だって、全世界のガイドブックは買えないし、持ってこれないし。なので、その都市や街に着いたら、一番にインフォメーションセンターに行きます。
インフォメーションセンターでは、たくさんの情報をもらい、なんと、この日は日曜日なので、博物館などの入館料が無料(ヤッタァー!)
さっそく市内散策開始!朝が早かったこともあり、観光客も少なめ。
バスコ・ダ・ガマを記念して建造された「ジェロニモス修道院」では、ちょうどミサが行われていて、独特の雰囲気に包まれていました。天井がとっても高くて、造りが凝っています!ヨーロッパの修道院とか大聖堂は、みんな凝っていますね。
バスコ・ダ・ガマの偉業を称えて建てられた「ベレンの塔」は入館料無料で海を眺める光景はとってもきれいでした!昔は、大波に囲まれる要塞だったんですよね。今はあんまり感じないけど・・・。
そのあと外観にエンリケ航海王子の大きな彫刻がある「リスボン新発見の記念像」へ行ったんだけど、意外とつまらなかった、、、(悲)。もっとバスコ・ダ・ガマに関する情報があると思っていたから・・・。その博物館を作った過程などの展示が多かった。
その後、ブラジルのリオデジャデイロでも有名な大きなキリスト像{CastroRei]がリスボンにもあったんです(ビックリ!) 新婚旅行でブラジルへ行ったことを思い出しました。
やはり、昔、ポルトガルがブラジルを支配していたから、同じようなものがあるのかなぁ〜? 山の上にあるキリスト像は、それはそれは、最高の景色なんです!
思っていたより、見所満載のリスボン!天気もよくて、じっくりたっぷり観光ができました。次のマドリッド(スペインの首都)も外せない!?
たかさん♀
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2005年10月15日
●欧州大陸最西端、ロカ岬
ロカ岬は、ポルトガルの首都リスボンの少し北にあります。
ノールカップ岬(ノルウェー)といったほかの端っこ観光地よりも観光化されていませんでした。何となくさびしい感じがしたんですけど、これがまた田舎っぽくて良かったんですね。十字架の碑が先端にあり、灯台がって、お土産屋さんがひとつあるだけ。あとは、断崖絶壁!端っこの目の前は、もちろん海!海!海!見渡すかぎり海!
「あぁ〜 この向こうにはアメリカ大陸かぁ〜・・・」っときょうさんが言ったとき、いまいちピンとこないけど、地球は丸いから、この先はアメリカに続くんだよなぁ〜って改めて思いました。
さてさて、私たちの唯一のお土産、ピンバッチを買うことに!やっぱりちっちゃなお土産屋さんは、ピンバッチも15種類くらいあるのに、ロカ岬[Cabo da Roca]と書かれたのピンバッチはひとつしかない。選ぶ余地なし!
3ユーロで購入し、早速きょうさんは、自分の帽子につけては、喜んでいる様子。
それにしてもどうして、人間は端っこが好きなんだろう??
何でもそうだけど、例えば、電車に座るときも、だいたい端っこから埋まっていくような。。。落ち着くからかなぁ?? もう先に進まなくもいい安堵感みたいな感じがあるからかなぁ??
私にとって、一番端っこっていうのは、「達成感」みたいな感じかなぁ。。。 それに、一番端っこがどんなところか見てみたいしね!
次は、アフリカ大陸の一番南、喜望峰へ向かうぞぉ〜
東西南北の端っこをみたぁーい!!
ん?ところで、最東端ってどこだぁ〜?? 地図で見ると、ロシアのチュコト半島?
行かれた方いらっしゃったら、どんなところか教えてくださ〜い!
たかさん♀
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2005年10月13日
●これがポルトワインの味
ポルトガルの田舎道を走っていると、山の傾斜沿いに田んぼが見えてきます。あたり一面、田んぼだらけ。ネパールの山を思い出すくらい、視界に見えるのは田んぼばっかり・・・。
(へぇ〜 ポルトガルって米も作ってるんだぁ)
そんな間抜けな自分に気づくのに時間はかかりませんでした、、、
よく見ると・・・ それらはすべて「ぶどう畑」。ポルトガルのぶどう畑は、山の斜面にあるんです。フランスのボルドー(シャトー)には山がなく、一面、平地にぶどう畑があったんです。だからぶどう畑のイメージって、「平らなところ」だったんですね。
残念ながら刈り取りのタイミングではなかったので、見ることはできませんでしたが、この斜面での収穫は大そう大変なはずです。
ボクらが車を走らせたのは、ポルトの街に流れるドロウ川の上流レグア[Regua]の街。このあたりは、ナショナルロードと聞いていたので、どんな景観が楽しめるかとわくわくしてやってきたら、目に見えたのは、田んぼに見間違えたぶどう畑だったのです。
インフォメーションセンターで詳細を聞いてみると、このレグアの街はポルトワインの産地。ここで造ったワインをポルトの街へ運んでいるのだそうです。どうりで観光バスもたくさんやってきているわけです。ポルトワインは、ポルト市だと思っていたので、意外な事実を発見しました。
そしてドロウ川沿いにナショナルロードを進んでいくと、「ナショナルロード」と呼ぶにはほど遠いでこぼこ道。離合がやっとの狭い道、雨で水は氾濫。びっくりです。そんな道でも、道の左右にはぶどう畑がいっぱい! 収穫で儲けたのかどうか分かりませんが、立派なお家も見かけました!
これだけぶどう畑があって、雨にも困らなければ、いいぶどうができて、いいワインが作れるんだと思います。
フランスでイギリス人夫婦のおうちにお世話になったときに、ポルトワインを飲ませてもらった
んですね。とってもお酒好きの夫婦で、ブランデーから、赤や白のワイン、何種類のビールと、たくさん飲ませてもらった中のひとつでした。
ワインなんていっぱいあるから、味の違いなんて分からない・・・。そう思っていましたが、ポルトワインは甘かった。
実際、ポルトにやってくると、スーパーマーケットには、何種類ものポルトワインが販売されています。そしてワイナリーがポルト市の一角を占めているんです。「ポルト=ポルトワイン」の図式は成り立っているんですね。
旅中で知り合ったオーストラリア人に「見学と試飲が無料でできる」と聞いていた「CROFT」のワイナリーへ行ってきました。観光客10人くらいで工場内見学。ポルトガル人スタッフが英語で案内してくれます。
段々畑を手で収穫している写真があったり、大きな樽の中のぶどうを皆で踏み続ける写真が貼られていました。確か、歌い踊りながらぶどうを踏み続けるのはワイン特有の造り方ですね。でもスタッフのジェームスは、「この写真は笑っているけど、2時間もすればみんな笑わなくなるんですよ。匂いと疲れでそれどころじゃなくなるから」ですって。
鍵がかけられた蔵を開けてもらうと、床から天井まで、年代別にワインがぎっしり保管されていました。ほこりをかぶっているけど、価値ある品ばかりなんですって。1851年のポルトワインの値段・・・200万円!どっひゃぁ〜
質問コーナーがあったので、ジェームスに聞いてみました。
「なんでポルトワインは、ほかのワインと違って甘いんですか?」
ジェームスの答え:「ほとんどのワインは、砂糖を発酵させる期間が6日間だけど、ポルトワインは3日間と短い。だから砂糖の甘さが残っている」と。へぇ〜 そんな日数で甘さが変わるもんなんですね。はじめて知りました。
さぁお待たせしました!最後は試飲タイム。グラスを用意してくれて注いでくれます。
まずは白ワインから〜 まわりの人に合わせてグラスをゆらして香りを嗅いで・・・(似合わないなぁ、、、)。口に含んで・・・ おぉぉっ ニガイ!これが本物の味なのかぁ〜
そして赤ワイン 「チョコレートやチーズと合いますよ」と紹介されます。うんっ!おいしいぃっ! コクと言うんでしょうか、濃いと言うんでしょうか、濃厚な味を感じます。おいしい!白ワインより飲めました!
ポルトワインのほとんどの銘柄が、ここポルト市にワインセラーを出しているんじゃないでしょうか。一日中歩いても行き尽くせない数です。ボクらはここ「CROFT」だけでしたが、機会があれば別のポルトワインも飲んでみたい!
言葉のイメージが先行しているモノも、旅を通じて、現地で触れてみると、より味わい深くなりますね。
きょうさん♂
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2005年10月11日
●スペイン料理はパエリャ
スペインに行ったら、ぜひ「パエリャ」が食べたかったんです(
フランスに行けば、フランスパンを食べたくなる
ように・・・)。
でも、あんまり日本人の口に合わないとか聞いたこともあるんです。写真で見る限り、どう見ても私にはおいしそうに見える!その真相は・・・?
スペインでは、大きな広場のことをマヨール広場といって、観光化されている場所が多いんです。私たちが行ったサラマンカは、スペインの中で一番美しいといわれている
マヨール広場
があるんです。
その近くで食べたパエリャはおいしかった!
日本語のメニューもあったので観光されているんだろうけど、観光客だけではなく地元の人も大勢いました。メニューにも写真が載ってあって分かりやすく、値段も手頃。一人前7ユーロ(=約945円)。
運ばれてきたパエリャをはじめて見たとき、写真で見るより、べちゃぁ〜とした感じで、(正直、ハズレだったかも、、、)なんて思っちゃったけど、食べるとおいしかったです!
日本の炊き込みご飯みたいなんだけど、お米の芯が残っているような歯ごたえを感じます。だからお米が固め。。。味付けもやや濃い目。でも、そのおダシをパンにつけると・・・おいしいんです!
私たちは、パエリャとお肉の定食を頼んだんです。
お肉は少し固めだったけど、味付けがおいしかったですね。定食を頼むと、お肉やサラダ、山盛りのポテトもついてきます。これだけ食べて、7ユーロとはやっぱり安い!
となりに座っていた現地に住んでいる日本人男性たちも、「この店のパエリャ、美味しいね!」って言ってました。
旅をしていると、どこのレストランに入るのかよく迷うんですよね!メニューも英語じゃないから、分からない。
そんな時は、私たちのレストランの見つけ方としては、「人がある程度入っている」。「メニューに写真が載っている」。「もし写真がなかったら、周りの食べている人の料理を指差して、オーダーする」。そんなことをしています。結構、当たっていますよ!
私たちのパエリャデビューは当たりでした!あなたのパエリャはどうでしたか?
たかさん♀
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2005年10月09日
●ヌーディストビーチ発見
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これが、
ヌーディストビーチの画像
です!
ボルドーへ行ってきました。あのボルドーワインで有名なところ!いたるところに、たくさんのブドウ畑があって、さすが、さすがのワインの街です。
ボルドーの街から西へ向かうとアルカション湾があります。砂浜のきれいなビーチなんですね。10月だというのに、すごい暑さ!!泳いでいる人がたくさんいました。
その中で、きょうさんの目が「あっ!」と、釘付けになった人がいたんです。
そう!!ヌーディストです。もちろん下は、はていますが、上半身は素っ裸!!日本ではまず見られない景色にきょうさんは、ちょっと興奮気味!女性の私でも気がつけばジッと見ていましたもんね。ヌーディストビーチの画像を手に入れたいのか、写真を撮るのに必死です。。。笑。
でも、やっぱりカラダに自信のある人だけかもしれないけど、全員ではなかったです。数人ヌーディストがいたんですが、その中でもやはり一番胸の大きな女性が目立っていました!
「じゃぁ、この辺で休憩しよっか!」っと、きょうさんは、その人の方を向いて三角座りをするんです。私もその後ろで三角座り。。。
ふたりでビーチに来ているのに、お互いに向かい合わず、直列並び・・・ きっとほかから見たら、ヘンなふたりだったはず。
よく見ると、ほかの男性陣たちも見ています。いや女性も見ている。。。みんな見ている。。。
私は、体験したことがないから分からないけど、人に見られる喜びってあるのかなぁ??でも、気持ちよさそー!
私も世界一周旅行中に無人島でも見つけたら、ヌーディストやってみようかな。みんな、逆の意味で注目するかも!?
たかさん♀
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2005年10月08日
●フランスパンは美味しい
「フランスに行ったら、絶対‘フランスパン’を食べるゾ!」
って思ってたんです。
日本で、「フランスで売っているフランスパンは、日本で売っているのと全く違う!って」フランス人が言っていたのをテレビで見たことがあって、すご〜く気になっていたんです。
無事にフランスをパンを食べました!それも毎日!だって、おいしーんだもん!!
そして、フランス人は、ビックリするくらいみんなフランスパンを買っている。
スーパーから出てくる人は、みんな長いフランスパンを持っているんですよ!バケットって言うらしい。
多い人は、5本〜6本も持っていて、そんなに食べれるの?って思っちゃいました。
フランスのフランスパンは、外側はパリっと!中側は、ソフトで柔らかい!
でも、やっぱりフランスパンもピンからキリまであって、値段が安いものは、全体的に硬かったような気がする。。。
また、焼きたてのフランスパンを食べたときは、格別のおいしさ!何でもそうだけど、出来たてって温かくて、何もつけなくてもそのまま食べれるんですよね!
フランスに行ったら、フランスパンは食べるべきだと思う。
毎日食べていたおかげで、ふたりとも顎が強くなったような〜(笑)。
でも気をつけないといけないことがあるんです。外側のパリッとしている部分が、ボロボロ落ちてくる・・・ 食べこぼしのように。後片付けが大変なんだよなぁ〜
ちなみに、「どこのフランスパンがおいしかったか?」と聞かれると困るんです。街の通りやスーパーなど、適当なところでみつけたフランスパばかりだから・・・でも、おいしいパン屋さんは、人がたくさん並んでいるのですぐ分かるはずですよ!
バケット1本、1ユーロもしないから、お買い得です〜
たかさん♀
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2005年10月07日
●こんな夫婦と過ごした日
イギリス人夫婦。
ジョークばっかり言って笑顔の耐えないスチュワート(71歳)。そんなスチュワートを子どものように見守る寡黙な妻ウェンディ(62歳)。
彼らに出会ったのは、イギリス、ポロー[Poole]近くでした。 → 『
●フランスを選んだ英夫婦
』
教えてもらっていた住所にせかたび号が近づくと、通りで椅子に座って待っているスチュワートの姿が見えました。(おぉ!来たか、来たか!)そんな表情をしています。クルマを停め、家に入るとウェンディがいて、外国人特有の大きなハグとキス。この習慣にはやく慣れたいと思いつつ、まだ不慣れな自分がいます。でも、こうして迎えてくれることは本当にありがたいことです!
当初は「1泊」の予定だったんですが、「明日の夜も泊まれるか?隣のポルトガル人夫婦を紹介するよ」、そう言ってもらって、2泊させてもらうことに!その後、睡眠時間以外のすべての時間をスチュワートとウェンヂィと過ごす、実に密度の濃い2日間でした。
一番驚いたのは、このふたりのバイタリティです。
71歳と62歳には見えません。やってることが若い!
「いま庭を造っているんだ。ここに池を造って、橋をかけてね」。楽しそうな表情で教えてくれるんです。そして基礎だけの家を購入したようで、床から壁紙、天井。浴槽、配管までスチュワートがやったんですって!もうビックリ!細かい部分を見ると雑だったりするんですが、聞かなかったら分からない!
「今年の冬は庭造り。来年の夏は壁を貼り、来年の冬は3階の内装・・・。まだまだ、死ねないんだよ」と大きな声で笑うスチュワート。
そんな計画を立てているようで、広いガレージには、ブッロク、木材をはじめ、ドリルからタイルカッターまで大工道具一式が揃っていました。こりゃ本気だぞぉ〜
ウェンディは、フランス語を習っています。日常会話をしていても、「フランス語ではこう言うのよ」と教えてくれたり、フランス語を話すポルトガル人との会話では通訳までしてくれました。
「フランス語、いつ習っていたの?」って聞いたら、「今でも習っているのよ」だって。現在進行形ですね。「イギリス人は、英語しか話さない人が多いと思うの。でもほかの言葉も大事だわ」。そう言うウェンディの表情は、これからフランスで暮らしていく決意を強く感じました。
一番うれしかったことは、ふたりがとことん説明してくれたこと。コミュニケーションを取っているといっても、ヒアリング力が乏しいボクら。知らない単語は山のように出てくるんです。イギリス政府のイラク派遣から、第2次世界大戦の歴史の話になると、結婚について、離婚について。それはもうちんぷんかんぷんなんです。
「すみません、、、解らなくて・・・」。何度聞き返したことでしょう。その度に、別の言い方をしてくれ、ボクらが理解できるまで説明してくれるんです。説明するのも大変なので、(まぁいいよ、気にしないで・・・)と話を打ち切ることもできたと思うんですが、決してそんなことはなかったです。
外国人だから・・・ 旅人だから・・・ そんなことではなく、ひとりの人間として接してくれているような気がしました。
●
スチュワートもウェンディも、日本人に会ったことないんですって。
それもそのはず、「日本の印象って何?」って聞いたら、最初に出てきたのが、「太極拳」だったんですよ。「太極拳は、中国だったかな・・・アジアのことはよく解らないなぁ」って言ってました・笑。ちなみに、そのあとに出てきたのが、「酒」。そして「盆栽」でした。
でも彼らは言ってくれたんです。
「君たちに出会えて、日本の印象がよくなったよ」
「若い君たちが、世界を周ることは、日本を紹介する大使館職員のようなもんだなぁ」って。
この「大使館職員」の意味が分かるのに苦労したんですが、理解できたときは褒めてもらえているようでうれしかったです!
ボクらの第一印象について尋ねてみました。
すると、「君たちのビッグスマイルが印象的だったよ。とても大事なことだ。それから君たちのことが好きになって、助けたいと思ったんだよ」。
日本人に会ったこともないふたりが、日本人を泊める。ある意味、とても勇気がいることだと思うんですね。でも、71歳、62歳になってイギリスを離れてフランスでの生活を選んだふたりにとっては、簡単なことだったのかもしれません。「ノープロブレム!」と笑顔で言うふたりからそう感じます。
●
別れの朝がやってきました。
いろんな方に出会ってきていますが、別れのときはやっぱり悲しいです。
ともに食事をし、文化の違いを話し、お互いのことを理解し、深く関われば関わるほど、別れが悲しくなります。モンゴルをはじめ、ドイツ、オランダ、そしてイギリスでも、別れが悲しくて仕方がありませんでした。「今回は笑顔でお別れしたいね」とたかさんとも話していたんです。
「これからどこへ行くんだ?」
いつも笑顔のスチュワートが、真面目な顔で聞いてきます。ボクは、「フランスを南へ行って、スペイン、ポルトガル・・・」 じわじわとこみ上げてくるものをおさえるのに必死でした。
車に荷物を積み、本当に別れの瞬間となって、ずっと寡黙だったウェンディが、声を上げて、涙を流しはじめたんですね。それを見てスチュワートも涙し・・・ ボクらも・・・ 悲しい涙は止まりませんでした、、、
「Come back here...Someday!」
そう言うふたりに手を振り、せかたび号を南へ走らせたのでした。
「オレは適応力があるほうだと思うんだ」。そんなスチュワートの言葉を思い出しました。
いくつになっても、何ごとも受け入れられる度量と、対応できる器用さ。そんなものをボクも持っていたいです。
(おわり)
きょうさん♂
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2005年10月04日
●ロワール渓谷、古城巡り
フランスの北方のもう一つの世界遺産「ロワール渓谷」。
ふたりとも添乗員だったくせに、このロワール渓谷のことは、まったく知らなかったんです(お恥ずかしい話で・・・)。
イギリスからフランスへ向かうフェリーを待つ間に、フランスナンバーの車を探して情報収集。実際にやってくると、ウワサ通り、ロワール川に沿って、たくさんのお城が建っているんです。数十分車を走らせると、次のお城!って感じです。
ドイツのロマンチック街道の川沿い版みたいな雰囲気かな。でも私は、ロワール渓谷の方が、ロマンチックのような感じがしました!
ロワール渓谷には、たくさんお城があります。手持ちのパンフレットに書かれているだけでも32。当然、全部は見られなかったけど、5つほど、見て周りました。どれも中世時代の雰囲気を感じる造りで立派でした。お金かけてる〜 イギリスのお城とは違いますね。
残念ながら、ツアーに参加していない私たちは、お城の詳しい説明は分からなかったんです。でも、こっそりと日本人ツアー客に混ざって、ガイドさんの案内を聞いちゃいました。なになに?ルネッサンス・・・。難しい話もありましたが、さすがによく分かる。
日本語ガイドが付くのが、ツアーの一番のメリットですね!
私のお気に入りは、シェノンセウ城(CHENONSEAU)!何が素晴らしいかというと、庭園が見事なんです。庭園を見るだけでもお金を払う価値あり。
そして、この辺りは、フランスワインのブドウ畑が広がっているんですよ!田舎町をのんびり走りながら、ブドウ畑を眺めるのも最高です。
途中、ブドウ畑の中に入って、ぶどうをじっくり観察をしてみました。おいしそうなぶどうを見て、思わず私は手が出ちゃいました〜
小粒だったけど、とってもあまい!このあまさワインになったら、きっとおいしいんでしょうね〜
ヨーロッパでの随一といわれる景観のロワール渓谷。素晴らしいところです!
たかさん♀
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2005年10月03日
●フレンチを堪能しました
フランスに来たら、そりゃフランス料理食べとかないとね!しかし、ふたりの予算ではちょっと・・・
って思っていたら、きょうさんが「たかさんの誕生日プレゼントに・・・」と、ヘソクリで余っていたお金(そうなんです。イギリスで自分用にお金を持っていたんです)を使って、フランス料理店へ連れてってくれました!!わぁ〜い!
しかし!
フランス語なので、メニューに書かれている内容がまったく分からない・・・。
ロワール渓谷中心の街、トゥール[ Tours ]を歩いていると、「るるぶに紹介されました!」という日本語の案内を見つけました。
それを見ていると、中から、店主らしき人が出てきたんです。
「英語話せますか?」って聞くと、「イエス」。
「英語のメニューはありますか?」って、きょうさんが聞くと、「ノー!」。
ふたりで残念がっていると、店主は店の中に戻り、何と日本語のメニューを持ってきてくれたんです!やっぱり日本人がたくさん来る街なんだぁ。。。
雰囲気もよくて、このお店に決めちゃいました!
この店は、ソムリエさんが経営しているお店らしく、店内にはワインの写真がたくさん飾っていました。
残念ながら私はアルコールを飲まないので、きょうさんだけ赤ワインを注文。
味はというと・・・ コクがあって、おいしかったみたいです。
そして、前菜には、サーモンのマリネとエスカルゴとウィンナーのサラダ。メインには子羊のもも肉と、料理長お勧めの魚料理。
どれもこれも、色とりどりの盛り付けで、これがフランス料理なんやなぁ〜っと思いました!
あっという間に、うれしいディナーの時間が終了しちゃいました!もちろん、味は最高!でも、料金は思っていたよりも手ごろでしたよ。
本格的フランス料理を食べ、大満足のたかさん。ありがと!きょうさん。また、ヘソクリためてね!(笑)
たかさん♀
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2005年10月02日
●モンサンミシェル修道院
世界遺産 モンサンミシェル
。私たちがフランスで行きたかった場所のひとつです。モンサンミシェルの写真や画像は見ているものの、添乗員のころはふたりとも縁がなかったんですよね。
イギリスからフェリーでフランスへ。モンサンミシェル近くの港サンマロに到着。車でモンサンミシェルの街に近づくと、ずっと先にポツンと浮かんでいるお城が見えたんです。
「あっ!モンサンミシェルやっ!!」。
私は思わず助手席で叫んでしまいました。遠くからでも、美しく見えるんですよ!そうそう、あれあれ。写真で見たモンサンミシェルだ!って。おとぎ話に登場するような変わった形をしていて、とても神秘的!
私たちは、モンサンミシェルに到着したのが朝の10時ころ。それからきょうさんの写真撮影にお付き合いしながら、結局翌朝までまる24時間滞在したんです。それくらい飽きないきれいなモンサンミシェルでした。
うれしいことに、この日は城の中は無料。う〜ん、なんだろう?日曜日だから?教会のミサにも参加できたんですよ!!ラッキー!!誰でも気軽に参加できるスタイルだけど、儀式は、とっても厳か。キリストに祈りを捧げ、歌を唄い、小さい子供たちが、ろうそくの火をもち、最後にキリストからの施しのパンや水をもらうといった感じ。1時間30分ほどの時間でした。
ミサ。何だか不思議な感じだったけど、はじめてのことで新鮮でした!
城内ももちろんだけど、やはり海に浮かぶ城は、外側からの眺めも素晴らしい!
ほかの外国人ツアー客たちは、モンサンミシェルのまわりが引き潮になっている限られた時間に、砂浜、というか粘土質のところに入っていき、モンサンミシェルを外から眺めていました。ほんの数時間のうちしかできないことだけに、貴重な体験ですよね。足はドロドロなっていたけど・・・。
日本のツアーに参加している人たちを見ると、添乗員のころを思い出します。やはり時間がないのは変わっていないようで、城内のみの観光だったようで慌しそうでした。それも、ほんの数時間の滞在。あぁもったいないなぁ〜
でも、モンサンミシェルへのアクセスはそう簡単ではないようなので、忙しくてもツアーに参加した方がいいのかもしれません。私たちは、おんボロでもせかたび号が走ってくれているので24時間もいられてよかったです!
この日の天気はとっても良くて、日中にはじまり、夕暮れ、夜景、朝陽とすべての景観を見ることができて、大満足でした!!
もう、きょうさんは、(いいなぁ〜いいなぁ)って興奮状態! 400枚近くも写真を撮っていました!!
もし、モンサンミシェルに行かれる方は、ぜひ外側の海を歩いてみてくださいね!この時期だったら午後2時ころが潮が引く時間のようです。また違った形のモンサンミシェルが見られますよ。
たかさん♀
追伸:
あまりに感動したので、「せかたび写真投票企画」を立てちゃいました!
題して、
『モンサンミシェルの写真プレゼント』
詳しくはこちらをご覧くださいね
。
今日もお読みいただきありがとうございます♪
モンサンミシェルを島としての景観を守るために、約239億円をかける工事に着手したフランス政府は素晴らしいと思われた方、今日もクリックよろしくお願いします!
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